もやしラボ

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南極でも、もやし②

2026年07月21日 豆知識

南極の食卓は、いま。― 観測隊を陰で支える、小さな芽

前編では、名古屋港の南極観測船「ふじ」に、もやし栽培器が積まれていたお話をしました。では、いまの南極では、どうなっているのでしょう。

現在の観測船「しらせ」では、冷蔵・冷凍の技術が進み、途中で立ち寄るオーストラリアの港で新鮮な食材を積み込めるようになりました。保存の工夫もさまざまで、キャベツは芯にひと手間を加えるだけで数か月ももつのだとか。新鮮さを守る知恵は、今も昔も変わりませんね。

それでも、南極の昭和基地への物資補給は、年に一度きり。葉物野菜は越冬生活の前半で尽きてしまいます。そんなとき頼りになるのが、やっぱり、もやしです。実は今も昭和基地では、年にもよりますがもやしを育てていることが多いそう。緑豆をバケツで育て、1週間ほどでバケツいっぱいのもやしを収穫しているそうです。かいわれ大根なども、隊員の食卓を彩ります。

光の乏しい環境でも、水と豆さえあれば育つ――もやしをはじめとする芽もの野菜は、極限の地で働く人々の毎日を、静かに支えているのです。
船の小さな栽培器から、基地のバケツへ。道具は移り変わっても、もやしをはじめとする小さな芽もの野菜は、半世紀をこえて南極観測隊の食卓を陰で支え続けてきました。氷と雪に閉ざされた日々のなかで、みずみずしい一口がもたらすよろこびは、想像以上に大きいものでしょう。

極限の地での暮らしと健康は、こうした目立たない小さな緑によって、たしかに支えられているのです。

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