もやしラボ 揖斐川町ロードトリップ
2026年08月25日 豆知識
第1回 揖斐駅から東横山発電所へ
私たちアスナの拠点がある岐阜県揖斐川町は、南の玄関口である揖斐駅から、北の冠山や両白山地まで、南北に長く伸びる町です。この道のりを実際に車でたどりながら、途中の見どころを3回に分けてご紹介していきます。
目指すゴールは、総貯水容量日本一の「徳山ダム」。第1回は、揖斐駅から国道417号を北へ進み、東横山発電所までの道のりです。標高で言えばまだ100メートルにも満たない、旅の入り口にあたる区間になります。

出発してすぐ、粕川に架かる脛永橋を渡ります。橋の上から川沿いに目をやると、アスナの工場が見えます。私たちがもやしやカット野菜を育てているこの場所も、こうして旅の途中の風景の一部になっているのだと思うと、少し不思議な感覚になります。ここから先、道は少しずつ山あいへと入っていきます。

町の中心部を抜け、桂の集落に差しかかると「いび茶の里」があります。
地元で栽培される美濃いび茶を扱う直売所で、平成27年に女性茶農家のグループによって開かれました。
もとは地元の日曜朝市でお茶を売り歩いていた農家の女性たちが、いび茶をもっと知ってもらいたいと会社を立ち上げたのが始まりだそうです。
隣接する日本茶カフェでは、濃さの異なる3種類の抹茶アイスや抹茶あんみつが人気で、夏場はいび茶を使ったかき氷も味わえます。煎茶やほうじ茶を使ったメニューもあり、コーヒーを置かない代わりに、お茶の飲み比べを楽しめる作りになっています。お茶の香りに包まれて、旅の序盤にひと息つくのにちょうどいい場所です。

さらに進むと、国定公園・揖斐峡の中に建つ「揖斐川丘苑」の看板が見えてきます。
日本庭園と揖斐川のせせらぎに囲まれた料理旅館で、名物は5月から10月にかけて味わえる「鮎の丘焼」。活きた鮎に串を打ち、囲炉裏の炭火のまわりに立てて焼き上げる、この地ならではの調理法です。
冬場はぼたん鍋に切り替わります。
平成27年10月、揖斐川町の谷汲緑地公園で「第39回全国育樹祭」が開かれた際、当時皇太子でいらした今上天皇陛下がお立ち寄りになったと伝えられ、店内には当時の写真が飾られています。

西津汲に入ると、揺れる木製の吊橋「宮山橋」が現れます。
地元では「恋のつり橋」と呼ばれ、この橋が架かってから両岸の集落で縁談がまとまることが増えたのが由来だそうです。
渡った先にある「恋の鐘」を鳴らし、絵馬を奉納すると願いが叶うと言われています。川面までの高さもあり、渡るだけで少し勇気がいる、そんな橋です。

道が揖斐川本流沿いに戻ると、東横山発電所が姿を現します。
大正10年、イビデンの前身にあたる揖斐川電化工業が建設した水力発電所で、100年以上経った今も現役で稼働しています。揖斐川の水量を利用した縦軸式の発電機を備え、当時としては先進的な設備だったといいます。赤茶けた建屋と、絶えず流れ込む水の音が、この土地に積み重なってきた時間を感じさせます。

第1回はここまで。揖斐駅からおよそ20キロメートル、車で30分ほどの道のりでした。
次回は、この先にある横山ダムと奥揖斐湖、藤橋城へと向かいます。