2013・SUMMER

 夏は色の濃い個性的な味の野菜が数多く登場します。

ピーマン、カボチャ、トマト、モロヘイヤなどなど、ビタミンも豊富で目にも鮮やかな野菜たちなのですが、お子さんからの人気がいまひとつなのも事実です。

 

 それぞれの持つ個性的な味は、大人には心地よいものなのですが、お子さんには不評なものが目立ちます。例えばピーマンなどは、そのトップクラス。どうもあの苦みがネックのようで、あっさり嫌いと言われることもしばしば。

 考えてみれば、他に野菜はあるのだし、無理して食べなくてもいいような気もします。

 でも、季節の野菜は路地ものも多く出回り、リーズナブル。ご近所からのおすそわけも多く、冷蔵庫のストックになることも多いはず。やはり、主婦として母として、テーブルに出したい気持ちは大きいのではないでしょうか?

 

 そんなときのご提案は『一味足していただく』です。

 先ほどのピーマンは、カレースパイスを足して頂くことで、独特の青臭さや苦みをかなり和らげることができます。

 炒め物なら、具材を全部入れ、最後にカレーパウダーを小さじ1~2ほど振り、数秒間絡めるように炒めます。あまり火を通すとかえって苦みが出ますので、ご注意ください。

 

 カボチャの甘さが、どうも得意になれない方には、これもスパイス系の調味料と洋風のダシ、例えばコンソメやブイヨンと合わせることをお勧めします。

 甘さが抑えられ、ご飯のおかずにしやすいこともあります。

 

 ネバネバが特徴のモロヘイヤは、火を通して葉をいただくエジプト生まれの野菜です。同じネバネバの納豆と合わせるのはもちろん、長いもやチーズなども意外に良い相性です。

 あっさりいきたいときは、細く切った昆布か、塩昆布と混ぜて冷やして頂くこともおすすめ。これもモロヘイヤの青臭さが取れ、昆布の持つやさしい味わいが活きます。

 

 そのまま食べてもおいしい野菜たちです。でも、一味それも特別でない一味を足して、もっともっと好きになっていただけたらキッチンに立つことが、もっと楽しくなることと感じています。

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