もやしラボ

ベジタブル&地域情報マガジン

アジアを中心に愛されるやさしい甘さのスイーツ~緑豆スイーツの世界~

2026年02月16日 豆知識

今回は、もやしの主原料である「緑豆」を原料に使った、世界各国の代表的なスイーツ5種を紹介します。豆の素朴な風味×甘さ、そしてその国・文化ならではのアレンジが魅力的です。一部のスイーツはネットでも購入できるようです。


1.Bubur Kacang Hijau(インドネシア/マレーシア)

インドネシア語で「kacang hijau(カチャンイジョ)」が緑豆。こちらは緑豆をココナッツミルク&パームシュガーで煮込んだ甘いお粥風スイーツ。

このスイーツのポイント:

  • 豆をやわらかく煮て、ココナッツミルク・パームシュガー(またはグラニュー糖)を加えることで、まろやかで甘く、南国らしい風味が広がります。
  • 「冷やして食べる」「暑気払い・体を冷やす食材」という伝統的な用途もあるようです。

食感は緑豆のホクホク感+ココナッツミルクのなめらかさがいい塩梅。温かくても冷やしても楽しめます。
南国の屋台や家庭で気軽に出てくるスイーツなので、旅行先で出会ったらぜひ味わいたい一品です


2.綠豆糕(Mung Bean Cake)(中国/中国系地域)

中国語で「綠豆糕」と呼ばれる、緑豆をペースト化して固めたお菓子。

このスイーツのポイント:

• 緑豆を蒸したり煮たりしてペースト状にし、砂糖やバター(あるいはラード)を加えて、型(例えば月餅型)に押し固めて成形。
• 見た目も美しく、模様の入った木型やシリコン型を使って、手土産や贈答品として贈られることもあります。
• 甘さは控えめで、豆そのものの風味が残り、「冷やして」「常温で」という食べ方も。暑い時期には“体を冷やす”意味合いも持つことから、夏の軽い和菓子として位置付けられてきた背景があります。

中国茶と一緒に楽しむと、豆の香ばしさと紅茶・緑茶の渋みが調和しておすすめです。


3.Bánh Đậu Xanh(ベトナム/中国系)

ベトナム北部・ハイズオン省を中心に名物となっている「Bánh đậu xanh(バイン・ダウ・サン)」。

このスイーツのポイント:

• 緑豆をペースト状にして乾燥させ、黄色っぽい生地に仕上げたもの。「糕(ガーオ)」という “ケーキ” 状の軽い焼菓子・菓子という位置付け。
• かなり豆そのものの風味がしっかり残っていて、紅茶や中国茶にも合うし、無駄な甘さが控えめで素材の味を味わえるのが魅力。
• 郷土土産として人気があり、包装もきれいな箱入りで手土産にも向きます。
日本の和菓子でいうところの “落雁(らくがん)” や “干菓子” に通じる軽さもあり、ゆったりとした午後のお茶時間にもぴったりです。


4.Bánh Phu Thê(ベトナム)

「Bánh Phu Thê(バイン・フー・テー)」とは、直訳すると “夫婦ケーキ”/“嫁・婿菓子” といった意味を持つベトナムの伝統菓子。

このスイーツのポイント:

• 外側はもち米(または米粉)を使った生地で、中に緑豆(mung bean)ペーストを詰め、さらに箱型のパンダン葉(香りの強い葉)で包まれています。伝統的には婚礼の引き出物・お祝い菓子として用いられてきました。
• 意味合いとして「夫婦円満」「幸福な家庭」を願う象徴としての意味もあり、結婚式や祝儀の席で選ばれます。
• 見た目も緑豆の淡い黄色と葉の緑が品格を感じさせ、和菓子の上生菓子に近い雰囲気。
豆の風味ともち米生地のもっちり感が両立していて、「ちょっと特別な時のお菓子」として楽しむのに値します。

5.ขนมไข่หงส์ (Khanom Khai Hong)(タイ)

タイの伝統菓子「Khanom Khai Hong(カノム・カイ・ホン)」は、「白鳥の卵」という意味で、緑豆が中餡に使われた揚げ菓子です。

このスイーツのポイント:

• 外側は小麦粉・餅粉・かぼちゃ・緑豆などを練って丸めたものを油で揚げ、白ごまをまぶすスタイル。中餡には緑豆ペースト+砂糖が入っています。
• 外はサクッと、内側は豆ペーストのしっとり&ほくほく感というコントラストが楽しいです。ひとくちサイズで、おやつや屋台スイーツとして親しまれています。
• 名前の由来も王宮に由来する伝説を持ち、「長寿」「福」を願う意味合いもあるお菓子。お祝いの場で使われることもあります。

タイに行かれた際は、屋台や市場でこのような伝統菓子を探して、ぜひ味わってみてください。


緑豆スイーツの魅力

いかがでしたでしょうか。緑豆スイーツには共通して「豆そのものの風味」 「比較的軽やかな甘さ」「その土地ならではの素材やシーン(祝い事/夏のおやつ/手土産))」という3つの魅力があります。

また、それぞれの国では「体を冷やす」「お祝いに」「土産に」といった用途も背景にあり、豆スイーツを通じて食文化・暮らしの知恵が見えてくるのも面白い点です。

小豆(あずき)に似た緑豆の食感はタピオカとの相性も良く、緑豆+タピオカ+ココナッツミルクのチェー(ぜんざい)やスイーツなども美味しいですよ。 皆さんも機会があればぜひご賞味くださいね。

もやしラボ一覧へ